サポーターはいるか?(99/3) 
AIR DOとスカイマークを比較して

航空自由化の中、AIRDO(北海道国際航空)とスカイマークエアラインズの2社が新規参入しました。両社とも格安料金を受けて、好調のようでしたが、ここへ来て、大手航空会社が発着便の前後便にほぼ同じ値段に設定した「特割」制度を実施してきました。
格安が売りの両社にとってみれば、いよいよ正念場になってきたと思います。
そしてその大手の値下げの始まった3月の搭乗率がでました。そして、両社の明暗が分かれてきたようです。
AIR DOは、今までの平均搭乗率82%。3月に入ってからも第一週は77%に下げたものの翌週には81%に回復。日本航空、全日空を上回る搭乗率を維持しています。(私も第二週に乗りましたが、満席でした。)
一方、スカイマークは、3月上旬の搭乗率は65%と、日本航空の67%、全日空の66%を下回ってしまいました。
また、搭乗率を見てもAIR DOの採算ラインで67%といわれていますが、それを考えれば更に格安なスカイマークは、相当苦しいのではないでしょうか。
格安(他社の半額)なはずのスカイマークが苦戦し、値下げ幅の低い(他社より36%安い程度)AIR DOが好調なのは不思議な感じです。
一体この差はなぜ生じているのか?これについて考えて見ました。

●サポーターはいるか?

AIR DOは拠点が北海道であり、会社設立の経緯が北海道経済を活性化させたいということ、株主構成を見ても個人株主が多いことなどから、北海道民が支えているという側面があります。道内の行政機間も出資していたり、出張はAIR DO指定にしたり・・・いろんな支援があります。また前回搭乗した時感じたのですが、道民が気軽に利用しているという印象があります。
拠点が北海道であることから、サッカーと同じようにサポーターがいる。これが実はAIR DOの好調の秘密なのではないかと考えます。
一方のスカイマークはどうでしょうか。旅行代理店のHISの子会社的印象であり、また、どこかの地元を代表しているという感じでもありません。これでは、サポーターはつかないかも知れませんね。
●経営者の顔があるか?
先般、スカイマークの社長のインタビューを見ました。若いけど、どうも線が細い。力強さを感じないですね。今回の他社の安値攻勢に泣き言みたいなことを言っていて、ちょっと幻滅でした。確か、スカイマークの社長は変ったばかりだと聞いていますが、できて間も無い会社がそれでは、経営者の顔の無い会社に見えます。ベンチャー的企業では経営者の顔はとても重要だと思いますので、大きなマイナスと考えます。
一方、AIR DOの方は、経営者、社長、副社長ともスカイマークのように若くはありませんが、非常にどっしりとした雰囲気を持っています。ほんとは就航が大幅に遅れたり、苦難は多かったはずなのにあまりそれを感じさせないです。
(特に私はAIR DOの浜田副社長の人柄がいいなあと思っています。こんな人が作った会社だから乗りたいなあと思ったのでした、※この浜田副社長、もともとは養鶏場の経営者で航空産業は全くの素人なのに、AIR DOの設立は実はこの人が大もとになっているそうです)
●温かみがあるか?
スカイマークは、経営のプロという感じがあり、航空料金半値の戦略、飛行機の座席増の改造、機体広告など、コストダウンの努力は非常に感じます。しかし、何か無機質な印象があります。それが何かはよくわかりませんが、そう感じさせるなにかがあります。
一方、AIR DOは、結構抜けが多い印象があり、就航の遅れなどで苦労している感じですし、就航当初は東京発の便がガラガラ(就航第一週の搭乗率は60%、東京発早朝便は30人しか乗っていないことも)だったり、なんとも危なっかしさも感じる。でも、就航が大幅に遅れたときにはスチュワーデスが手作りの道具で訓練していたり、なんだか見ていて温かさみたいなものが伝わってきます。
なんというか、スカイマークはプロの集団、AIR DOは素人の集団という感じなのですが、AIR DOの方がスキがあるというのか、親しみが持ちやすいんですよね。
そのせいか、AIR DOを応援しようなんて人もいるんじゃないかな。
●企業目的がしっかりしているか?
両社とも航空料金を下げるということが目的だと思います。しかし、その背景にある目的にッ違いがあるような印象を受けます。スカイマークはHISの事業戦略の一環という側面もあるような気がします。スカイマーク自体の役割は、二次的なものなのかも知れないという印象があります。
一方、AIR DOは、北海道の活性化。航空料金が高い故に、北海道に行きにくい、これを解消するために安い料金の航空会社を作ったという側面があります。そして、北海道経済再生の旗印的な使命も負っている部分もあるでしょう。確かAIR DOの経営者が言ってました。「航空料金を下げることが使命だ、他社が下げてきたのであれば、それは目的を達成した」そんな感じのこと言ってました。企業が何を目的にしているか。これも企業の魅力と強さになると感じています。

こういったことが両社の違いになっているのではないかと思います。
ちょっとスカイマークに対して厳しい感じになりましたが、現在の競争で不足しているもの、それは何かを考えてみたらやはり問題になってくる要素ではないかと思います。その部分を変えていけば、魅力ある会社になっていくと思います。
また、AIR DOについては、現状の搭乗率をいかにして維持できるのかにかかってくると思います。現状は良いとしてもマンネリ化は間違い無くやってくる。この時に、どういう対応をとっていくのか、このあたりを期待を込めて注目したいとおもいます。

※AIR DOの設立経緯や、開業までの経緯についてのテレビ番組を見ました。相当、運行まで紆余曲折があったようですね。その姿を見ると、なおさらがんばって欲しいと思いました。
※AIR DOに乗りました。搭乗記はこちら
【参照HP】スカイマーク・エアラインズ  北海道国際航空(AIR DO) airdo1.gif (13522 バイト)

※その後、AIRDOは搭乗率低下、相次ぐ役員辞任、社長交代と迷走を続けています。ずっとAIRDOを応援していたのですが、残念でなりません。既にAIRDOはかつての夢を持っていた会社ではなくなってしまったのかもしれません。